統合失調症でも働き続ける

東大卒の男が29歳の時に職場のパワハラ・業務負荷増・コンプライアンス違反の強要に起因して統合失調症を発症した経緯と、3か月の病気休暇・約1年間の休職の後に働きながら回復する様子を綴ったブログです。

統合失調症を発症したきっかけ

自分が統合失調症になった原因は複合的ですが、きっかけを端的に表すと「職場内のコンプライアンス違反を指摘・相談したら、切り捨てられたと錯覚した」ことにあります。

 

職場では、ある事業が進められていたのですが、その事業のための設計を行うための業者がいない状態が続いていました。そのような中、全く別の仕事を受注していたコンサルタントにその事業のための設計を行うように仕事をむりやり依頼していました。そのコンサルタントは別の分野の専門家を擁しておりノウハウがないのにも関わらず、また「工期延伸は不可」と明言していたのにも関わらず、残り少ない工期の中で次々と業務を依頼しており、その成果の水準が職員の要求に満たさないと罵声を浴びせるといったことが繰り返されていました。結果、契約期間が終了した後も業務が終わる気配がなく、ずるずると業務の依頼が継続していました。その中で、誰もが出来ないと口を揃える工事を出来るように設計させるという無理難題の指示を契約期間が終了したのにもかかわらず追加で出していました。さらに問題なことに、業務の指示に必要な契約上の手続きを経ることなく口約束のみで業者に業務を依頼しており、明らかにコンプライアンス違反であったと認識しています。

 

そのような中、そのコンサルタントの監理を主に担当していた上司からその仕事を引き継ぐことを命ぜられ、このようなむちゃくちゃな業務監理をしていた業務は引き取れない、と勤怠管理者である別の上司に相談していくうちに、「(出向者という立場もあり)その上司も味方になってくれないのではないか」と疑心暗鬼になり、メンタル不調を起こしました。

 

(出向先の名誉のために記しますが、病気休暇取得に当たっては勤怠管理者である上司並びに人事当局には大変お気遣いいただきました。)

 

不当に短い工期の設定を禁止する建設業法の改正案が議論される中、現在(あるいは近い将来)の倫理規範に照らし合わせると、契約上強い立場にある発注者の立場で業者に不当に業務を依頼するのは明らかにパワーハラスメントでありました。時代錯誤の倫理観を持つ上司の元で働くのは大変苦痛で、コンサルタントだけでなく私自身も理不尽な罵声を浴びせられていた(コンプライアンス上必要な手続きを提案すると「そんなものはいらない」と罵声を浴びせられる、未指示事項の不履行について罵声を浴びせられる、他の上司の指示のもとやった作業について「なんでそんなことやったんだ」と詰問される、飲み会で手配した居酒屋について難癖つけられる、血液型を根拠とした差別的な発言をされるなど)ため、精神的にまいってしまいました。(このようなむちゃくちゃな業務監理をしていた業務は引き取れない、と別の上司に相談したのは、今から思えばパワハラ上司から解放されたいというSOSだったのかもしれません。)

 

参考:

https://tech.nikkeibp.co.jp/atcl/nxt/mag/ncr/18/00005/070200005/

 

特にメンタル不調を起こした直後は家族に大変心配をかけました。父に相談した時には「そのために内部通報という仕組みがある」と勇気づけてくれました。振り返ってみれば、メンタル不調を起こすくらいなら正式な公益通報ルートでコンプライアンス違反を通報してやればよかったと少し後悔しています。

 

「発注者」という契約上比較的強い立場にいる自分でもメンタル不調を起こしたというのは、読者のみなさんにもよく考えていただきたいと思っています。

 

今は出向元に戻り、ストレスから解放されて仕事をしていますが、悔しいことに、あまり元気がない状態が続いています。これまでの人生で一番の挫折。

 

これを読んだ皆さんには是非元気付けてもらいたいと思ったいます。みなさんどうぞよろしくお願いします・・・!

 

次回ブログでは、統合失調症の前兆期について記述したいと思います。


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自己紹介

まずは自己紹介です。特定を防ぐため、一部分だけ事実と異なる記述を混ぜています。

第1回ブログに記載した通り、2018年10月に統合失調症にかかりました。

正確には、2018年10月よりメンタルクリニックに通うようになり、その後、統合失調症の陽性症状である「妄想」が1ヶ月以上継続したことから、同11月に「精神衰弱状態(統合失調症疑い)」と診断されました。

いわゆる高学歴と呼ばれる学歴を持っており、当方、東京大学と同大学院を卒業・終了しております。

これまでの人生は大きな挫折のない人生でした。

中学では学級委員を勤め、高校はいわゆる進学校に進学し、部活では主将をつとめ、大学は東京大学に進学。同大学院に進学後は国際機関でインターンをしつつ、修了時には教授に大学に残ることを勧められられながらも一般就職。就職先は倍率100倍を超える人気企業で、海外出張をバリバリこなしていたように思います。就職後2年目には結婚し、公私ともに充実していました。

その後、某インフラ事業者に出向することとなり、そこから悲劇が始まりました。

出向先1年目では、出向元に比べて残業が多く厳しい職場でしたが、上司に恵まれ手厚いご指導をいただき、なんとか乗り切ることができました。

そして出向先2年目。子供も生まれ、幸せに満ちた日々を送るはずでしたが、私のこれまでの人生で一番の挫折:統合失調症を患うこととなる職場に異動となりました。

2年目の職場は最悪でした。まず第一に、配属先と諍いが絶えない部署との兼務が発令され、2足のわらじを履く状態に。それだけでも例年の若手職員と比べて業務量が多い状態でしたが、勤務開始1ヶ月後の5月には、前年度に精神病を患っていた上司が業務継続困難になり配置転換になり、その上司が担っていた仕事の一部を任されるようになります。さらに6月には若手女性職員が産休になり、8月には最若手の新人が業務継続困難になり休職に。合わせて3人分の業務を追加で任されるようになりました。

加えて、直属の上司がいわゆるパワハラ上司で、理不尽な罵声を繰り返し浴びせられていました。

そんな中、職場内のコンプライアンス違反を指摘・相談したら、切り捨てられたと錯覚し、結果、統合失調症を発症しました。

これまでの順風満帆な人生を歩んできたのにもかかわらず、そして子供が生まれるという人生最高の幸せに包まれるはずであった時期にメンタル不調となり、神経衰弱状態(統合失調症疑い)と診断され、大きな挫折を味わうこととなりました。

診断後は3ヶ月の病気休暇をいただいた後に復職し、現在は出向元に戻って通常勤務をしております。出向元 には病気のことを報告しており、残業の少ないポストが割り当てられております。

次回ブログでは、発症に至った経緯ときっかけについてもう少し詳しくご紹介したいと思います。


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はじめに

2018年10月に統合失調症を発症しました。

(正確には、2018年11月に神経衰弱状態(統合失調症疑い)と診断されました。)

 

統合失調症とは、100人に1人は疾患する病気で、決して珍しくない病気です。妄想・幻聴・幻覚などに代表される陽性症状と、意欲の阻害などに代表される陰性症状からなります。発症後は前兆期・急性期・回復期・安定期の4つの期間を経るとされており、陽性症状が顕著な急性期を経て、陰性症状がみられる回復期・安定期に移行します。

 

参考:https://www.mhlw.go.jp/kokoro/speciality/detail_into.html

 

発症から1年が経ちましたが、未だに陰性症状である意欲の減退が改善せず、元気のない日々を送っています。

 

ノーベル賞受賞者であるジョン・ナッシュなど、有名な人でもかかった病気であると言い聞かせて、なんとか元気を取り戻そうとしています。

 

発症から1年たち、ブログを始めようと思った理由は主に4つあります。

 

まず第一に、自分の状態を他人に知ってほしいと思ったからです。一部の親しい知り合いにブログを紹介することを想定していることもあり、読んだ人に元気付けてもらいたいと感じております。

 

第二に、病気について人々の理解を深めたいと思ったからです。100人に1人がかかるとはいえ、なかなか理解が得られていない病気であると感じております。ブログを読んだ人には、私が病気にかかった経緯や、病気の経過を知っていただき、統合失調症という病への理解を深めるのに役立っていただければと思っております。

 

第三に、同じような経験をした人に読んでいただき、悩んでいるのは1人だけではないと感じていただきたいと思うとともに、あわよくばコメントなどをいただいて、私もそのように感じたいからです。

 

第四に、このブログにて「元気を取り戻していく様を記録していく」という目標をたて、元気を実際に取り戻していきたいと考えるからです。目標を宣言することで、その目標に近づくインセンティブになればと思っています。

 

以上がブログを始めた理由です。

 

これから発信するブログでは、私が統合失調症を発症した背景ときっかけ、発症した陽性症状(主に妄想)、陰性症状(主に意欲の減退)についてまとめるとともに、自分が元気を取り戻す様を記していきたいと思います。


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